
サーバーを借りることができるレンタルサーバー。Webサイト運用や独自メールアドレスの使用など、利便性が高いことから利用している人も多いです。レンタルサーバーを借りるときに気になるのが、セキュリティについてではないでしょうか。
セキュリティの高いレンタルサーバーを利用することで、サイバー攻撃を未然に防げます。今回は、レンタルサーバーのセキュリティの比較方法やおすすめをご紹介します。
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比較ポイント1.SSL証明書
SSLとは「Secure Socket Layer」の略で、暗号化通信技術のことです。個人情報やクレジットカード情報といった重要な情報を暗号化し、データの盗聴や改ざんなどを防げます。悪意を持った第三者からの攻撃を防ぐのに役立ち、セキュリティを高めるのに必要不可欠です。
SSL証明書は、第三者機関の審査を通過すると発行され、安全性の証明になります。SSLを取得していないと、使用するブラウザによっては警告が出る場合もあるため、非常に重要度の高いセキュリティです。運営するサイトによって必要なSSL証明書が変わります。
有料オプションになっている場合もあるため、レンタルサーバーを借りるときには事前に確認しておくことが重要です。無料で利用できるSSLもありますが、有料SSLとは利用できるサービスやサポートに違いがあります。
どの種類のSSLを導入するかは、特徴や料金などを確認してから決めましょう。
比較ポイント2.WAF
WAFとは「Web Application Firewall」の略で、Webサイトの脆弱性を悪用した攻撃をブロックできる機能です。セキュリティ対策として一般的なファイアウォールと似ていますが、WAFはデータの中身を読み取って制御し、外部からの攻撃を防ぐ機能を持っています。
SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングといった、ファイアウォールでは対応が難しい攻撃も防御可能です。不正アクセスやデータの書き換えなどに有効で、重要なセキュリティ対策だと言えます。レンタルサーバーによっては、WAFの細かい設定が可能です。
PHPの脆弱性対策やSQL通信アクセスの有無など、必要に応じて設定ができます。攻撃の検知や遮断、攻撃ログの記録など、オプションで設定可能な場合も多いです。WAFは、実際に攻撃された場合に効果を発揮するセキュリティであることから、レンタルサーバーを選ぶときの重要な要素の一つだと言えます。
比較ポイント3.IDS・IPS
IDSとIPSとは、ネットワーク・サーバーの不正な侵入に対するセキュリティです。IDSは「Intrusion Detection System」の略で、外部からの不正アクセスを監視して、管理者に通知する機能を持っています。
正常な通信と異常な通信を区別でき、不正な侵入をリアルタイムで監視・通知可能です。IDSの役割は不正アクセスの監視と通知であるため、攻撃をブロックすることはできません。IDS単体では攻撃を防げないため、他のセキュリティとの併用がおすすめです。
IPSは「Intrusion Prevention System」の略で、異常な通信を発見すると、通知だけでなくブロックまでしてくれます。IDSは不正アクセスの監視と通知だけですが、IPSはブロックまで担うのが特徴です。
DoS攻撃といったサーバーへの直接攻撃を防御し、システム障害を未然に防げます。レンタルサーバーによって、導入しているセキュリティ(IDS・IPS)が異なるため、利用するときには確認しておきましょう。
比較ポイント4.Web改ざん検知
レンタルサーバーにあるコンテンツが改ざんされてないか監視するサービスです。Webサイトが改ざん被害に遭ったときに通知してくれるため、迅速に復旧作業に取り組めます。Web改ざんは、運営者側が気づきにくい攻撃で、いつの間にかデータがいじられていた、といったケースも多いです。
ソースを書き換えられたり、マルウェアが仕込まれるなど、Webサイトの見た目を変えずに攻撃されるためやっかいです。Webサイトを閲覧しただけでは、見つけにくいため、攻撃に気付かずに被害が拡大する可能性もあります。
レンタルサーバーでは、オプションでWeb改ざん検知機能を提供している場合もあります。有料であることも多いですが、第三者からの改ざんや乗っ取りといった被害を防げるため、導入している企業も少なくありません。
Web改ざんは、社会的な信用を損なう深刻な脅威であることから、対策を講じる必要性があります。
比較ポイント5.国外IPアドレスからのアクセス制限
日本国外IPアドレスからのアクセスを制限する機能です。不正アクセスは、海外からの攻撃である場合が多く、国外IPアドレスを遮断することでセキュリティを高められます。国外IPアドレスによるアクセスを制限すると、攻撃されるリスクを軽減できるのです。
国外IPアクセス制限は、システムなどの運用に関わる重要なデータへのアクセスを制限するためのもので、海外からのWebサイト閲覧自体に影響はありません。シンプルな機能ですが、非常に有効的なセキュリティ対策だと言えます。
レンタルサーバーによっては、特定のIPアドレスからのアクセスを許可できるなど、必要に応じてアクセス制限の設定ができます。安全だと判断したIPアドレスは、ホワイトリストに追加するなどの対応でアクセス制限を解除可能です。
おすすめ1.「エックスサーバー」
セキュリティだけでなく安定性も高いレンタルサーバー。SSLサーバー証明書のインストールは自動でおこなわれ、メールにて承認作業がおこなわれます。ファイアウォールやIDS、WAFなどのセキュリティ対策が充実しています。
外部企業による定期的なソフトウェアなどの脆弱性診断をおこない、セキュリティに対する意識が強いのが特徴的です。個人だけでなく法人でも利用しやすい、万全なセキュリティ対策が整っているレンタルサーバーだと言えます。
おすすめ2.「カラフルボックス」
高度なセキュリティとして定評のある「Imunify360」を導入しているレンタルサーバー。Imunify360は、Webサーバー・サイトのセキュリティを向上させる総合セキュリティ対策ツールで、あらゆる攻撃から防御可能です。
WAFやIDS・IPS、マルウェア対策など、利用しているサーバーを全方位360度守ってくれます。世界シェアトップであるCOMODO社のSSLを無料で利用でき、費用をかけることなく安全性を証明できます。レンタルサーバーのセキュリティを重視する人におすすめです。
レンタルサーバーのセキュリティの比較方法まとめ
レンタルサーバーを選ぶときには、セキュリティの高さを考慮することも大切です。外部からの攻撃に対する防御策があれば、被害を未然に防げます。
セキュリティ対策が整っていれば、もし攻撃を受けたとしても損失を最小限に抑えることも可能です。大切なデータを悪用されないためにも、各レンタルサーバーのセキュリティを比較しておきましょう。